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任意なのに断れないPTA・いま求められる改革とは

任意なのに断れないPTA ― いま求められる改革とは

「子どもが人質」化する強制加入と役員決め

PTAは本来「任意加入の団体」であるにもかかわらず、現場ではその原則が無視されがちです。多くの学校では、入学と同時に「自動的に入会」扱いにされ、入退会に関する説明すら行われません。入会届を渡されることもなく、退会を申し出る方法も知らされないまま年月が過ぎていく。結果として、保護者は「抜けることができない組織」に取り込まれているのです。

実際、役員に選ばれてから初めて「退会したい」と申し出た保護者が「代わりを探せ」と迫られたという体験談も寄せられています。制度上は自由に辞められるはずなのに、現場では「辞める権利」が封じられているのが現実です。

さらに問題なのは、役員決めの現場です。入学式が終わった直後、親同士が集められて「役員を決めるまで帰れない」「集合写真が撮れない」といった圧力がかけられるケースもあります。ある保護者は「理由があってできないのなら、皆の前で説明してください」と求められ、その場を「免除の裁判」と表現しました。

こうした公開の場での圧迫は、保護者にとって屈辱的であり、同調圧力に屈して引き受けざるを得なくなります。背景には「子どもへの悪影響」を恐れる気持ちがあります。「自分が役員を断れば、わが子がいじめの標的になるかもしれない」「非会員の家庭は配布物をもらえない」といった報告もあり、子どもが人質のように扱われる現状は見過ごせません。

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この記事を書いた人

2人の子供が小中学生の時6年間PTA役員をやりました。うち2年はPTA会長でした。シングルファーザー&自営業で学校に顔を出すことも多かったので目を付けられてしまいました。そんな僕の経験からPTAの様々な問題について情報発信しています。