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任意なのに断れないPTA・いま求められる改革とは

任意なのに断れないPTA ― いま求められる改革とは

個人情報の扱いのずさんさ

次に深刻なのは、個人情報の管理体制です。PTA活動の一環として登校班や地区委員が組織されますが、その際に「名簿」が作成されます。ある男性は、まだ入学前の段階で地区委員が自宅を訪れ、登校班の説明を行った際、「学年、性別、氏名、住所、電話番号、マンションの部屋番号」まで記載された名簿を提示されたことに驚いたと語ります。

問題は、これらの情報を保護者本人がPTAに提供した覚えがないことです。つまり学校に提出した情報が、本人の同意もないままPTAに流れているわけです。学校側に確認しても「例年のこと」と言われるだけで、個人情報保護の意識は希薄なまま。

現在は個人情報保護法により、第三者への無断提供は厳しく制限されています。にもかかわらず、学校とPTAの間では「昔からの慣例」が優先され、保護者や子どもの情報が容易に共有されてしまう。これは法的にもグレーゾーンであり、保護者が不信感を抱くのも当然です。情報管理を軽視する姿勢は、信頼性を大きく損なっています。

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この記事を書いた人

2人の子供が小中学生の時6年間PTA役員をやりました。うち2年はPTA会長でした。シングルファーザー&自営業で学校に顔を出すことも多かったので目を付けられてしまいました。そんな僕の経験からPTAの様々な問題について情報発信しています。