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令和のPTA会長はどうあるべきか?仕事の実態とこれから

令和のPTA会長はどうあるべきか?仕事の実態とこれから

PTA会長の基本的な役割

学校と家庭をつなぐ代表者

PTA会長の最も基本的な役割は、学校と家庭をつなぐ「代表者」としての存在です。学校からの要望や情報を保護者に伝え、逆に保護者の意見や要望を学校側に届ける橋渡し役を担います。保護者全体の声をまとめて発信する立場であるため、単なる連絡役ではなく「保護者の代弁者」としての役割が強く求められます。学校行事や教育方針について意見を述べる場面もあり、子どもたちの教育環境を保護者の視点からより良いものにするための大切な機能を果たしています。

PTA活動の企画・運営の中心

PTA会長は活動全体の企画と運営の中心人物です。年間の総会を主宰し、役員会をまとめ、活動計画や予算案の承認を取り仕切ります。また、運動会や文化祭など学校行事に関わるサポート、講演会や地域イベントなどの企画もリードする役割があります。実務は役員や委員が担うことが多いものの、最終的な意思決定や調整は会長が担うケースが多く、活動の方向性を示すリーダーシップが不可欠です。そのため「会議での進行役」「意見のまとめ役」としての力量が求められます。

教職員や行政との橋渡し

学校内だけでなく、教職員や教育委員会、行政機関とのパイプ役となるのもPTA会長の仕事です。校長や教頭と協力し、学校運営に関する課題や改善点を共有する場に参加することもあります。さらに、市P連や県P連といった上部組織の会合へ出席し、情報交換や政策的な意見を伝える立場でもあります。行政とのやり取りを通じて、補助金や地域事業の活用につなげるなど、子どもたちの教育環境に広く影響を与える役割を担っています。

地域との連携(自治会、防犯、防災など)

PTA会長は、学校外の地域団体とも積極的に関わります。自治会や町内会と連携し、防犯パトロールや通学路の安全対策、防災訓練などに協力することが一般的です。子どもたちの生活環境は学校の外にも広がっているため、地域との関わりは教育活動の一部として重要視されています。地域行事や清掃活動への参加を通じて「学校・家庭・地域」の三者をつなぎ、子どもが安心して育つ地域づくりに貢献することも、PTA会長に求められる役割のひとつです。

PTA会長の基本的な役割

PTA会長は、学校内外のあらゆる関係者をつなぐ要の存在です。家庭の声を届け、活動を企画・運営し、教職員や行政と連携し、地域との協力を深めることで、子どもたちの成長を支える基盤を整えています。

PTA会長の仕事の実態と現場の声

スケジュール

年間スケジュールの一例(総会、行事準備、役員会)

PTA会長の仕事は1年を通じて計画的に動きます。4月には総会を主宰し、活動計画や予算案を承認。5月以降は運動会や地域清掃などの行事準備、秋には文化祭やバザーの運営サポート、冬には広報誌や次年度の役員選出が待っています。さらに月1回以上の役員会議を仕切り、年度末には決算報告や引き継ぎも担当。年間を通じて大小さまざまな業務があり、会長が中心となって進める必要があるため、常にスケジュールを把握して行動する姿勢が求められます。

時間的な負担(会議・資料作成・休日の行事参加)

会長の業務は平日の会議進行や資料作成に加え、休日の行事参加も多く発生します。特に学校行事や地域イベントが重なると、土日も拘束されるケースがあります。仕事や家庭との両立が難しいと感じる人も少なくありません。さらに資料作成やメールのやり取りといった細かい作業もあり、「想像以上に時間を取られる」という声がよく聞かれます。働きながら会長を務める人にとっては、負担を分担できる体制やデジタルツールの活用が必須となっています。

プレッシャー:保護者や教職員からの期待・調整の難しさ

PTA会長は保護者代表として「保護者の意見をまとめる」役割を担うため、時に板挟みになることもあります。保護者の要望は多様であり、すべてを汲み取るのは困難です。一方で学校や教職員からは「保護者をまとめてほしい」という期待がかかり、双方の意見を調整する難しさが常につきまといます。さらに行政や地域団体との連携も加わることで、責任の重さが増すのです。この「期待に応えるプレッシャー」が、会長という役職を特に重く感じさせる要因となっています。

「大変だった」という声と「やってよかった」という声

多くの人が「大変だった」と口をそろえる一方で、「やってよかった」という前向きな声も少なくありません。大変さの理由は、業務の多さや時間的制約、調整の負担にあります。しかし「子どもの学校生活をより深く知ることができた」「先生や地域の人と信頼関係が築けた」「多くの人から『ありがとう』と言ってもらえた」という経験は、大きな達成感につながります。苦労と同時に、人とのつながりや自分自身の成長を実感できるのがPTA会長という役割なのです。

PTA会長の仕事の実態

PTA会長の仕事は年間を通じて多岐にわたり、時間や調整の負担が大きい一方、やり遂げたときの充実感や人とのつながりはかけがえのないものです。負担とやりがいの両面が、この役職の特徴と言えるでしょう。

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この記事を書いた人

2人の子供が小中学生の時6年間PTA役員をやりました。うち2年はPTA会長でした。シングルファーザー&自営業で学校に顔を出すことも多かったので目を付けられてしまいました。そんな僕の経験からPTAの様々な問題について情報発信しています。